「MOS資格は役に立たないと聞くけど、なぜ?」
「MOS資格を取得して転職を有利に進めたいと思ったけど、役立つのか不安」
という悩みを抱えている方が多いと思います。
結論からお伝えすると、MOS資格だけで転職はできません。資格取得を転職でフル活用できないという点では、MOS資格は役に立たないと言えるかもしれません。
しかし、MOS資格をスキルアップの一環として取得したなどと、前向きな姿勢をアピールできれば、間違いなくプラス評価につながります。
この記事では、MOSが役に立たないと言われる理由、転職においてMOS資格をうまくアピールするコツについて解説していきます。
読み終えていただければ、MOS資格が役に立たないと言われる理由(デメリット)も転職で有利になる可能性(メリット)も充分に理解した上で、迷わず資格取得を目指せるようになります。ぜひ、参考にしてください。
目次
MOSが役に立たないと言われる理由(デメリット)
MOS資格が役に立たないと言われる理由としては以下の3つが考えられます。
・応募する企業によってはMOS資格のアピールが逆効果になるから
・転職ではMOS資格より実務経験が重要視されるから
それでは、MOS資格が役に立たないと言われる3つの理由をひとつずつ解説していきます。
合格率が高く差別化にならないから
MOSは非常に合格率が高い資格です。
・上級レベル(エキスパート):合格率 約60%
そのため、「誰でも簡単に取得できる→取得しても差別化できない」と認識されています。
MOS資格は短期間の勉強で誰でも取得できる資格です。しかし、合格までのハードルが低い分、取得しても転職や社内評価のアピールポイントにならないというデメリットがあるようです。
応募する企業によってはMOS資格のアピールが逆効果になるから
応募する企業によっては、MOS資格のアピールが逆効果となる恐れがあります。
たとえば、IT系企業の場合、基本的なパソコンスキルはあって当たり前です。そのため、MOS資格の過度なアピールは敬遠される可能性すらあります。
「基本的なパソコン操作」を条件としている求人であれば、MOS資格をプラス評価につなげることは可能です。しかし、専門的なパソコンスキルを求めている求人では、MOS資格はアピールしない方が良いことも知っておくべきでしょう。
転職ではMOS資格より実務経験が重要視されるから
転職の場面では、MOS資格より実務経験を重要視される傾向にあります。
難易度の高い専門資格であれば、資格保有が実務経験より優遇される可能性はありますが、MOS資格は難易度が低く誰でも取得できるため、実務経験より評価されることは期待できません。
実務経験のない職種への転職を目指すなら、MOS資格そのものをアピールするのはNGです。仕事への取り組み姿勢や熱意が伝わるように、入念に戦略を練ることが大切になります。
MOS資格を転職でアピールするコツ(メリット)
ここまで、「MOS資格は役に立たない」と言われる理由について解説してきました。しかし、MOS資格はアピール次第で転職で有利になります。
MOS資格をうまくアピールするためには、資格そのものをアピールするのではなく、資格取得までのプロセスを語ることが大切です。「MOSを取得したのでパソコンスキルは問題ありません」と言っても、面接官の心には響きません。
・自己管理能力
などを絡めることが大切です。
資格取得までのプロセスをアピールする
具体的にMOS資格取得のプロセスをアピールするためには、以下の点を言語化してみましょう。
・勉強で何が大変だったか、どう乗り越えたか
・資格を取得して得られた成果・経験
・入社後にどう活かすか
企業は応募者のことを「入社後に活躍できるか」という目線で判断しています。そのため、スキルアップに努めることができる、計画性がある、自己管理できるなどの「人柄」や「仕事への取り組み姿勢」をアピールすることが大切となります。
また、未経験から事務職への転職を目指すなら、独力ではほぼ不可能に近いです。必ず転職エージェントを頼りましょう。
例文:前向きな姿勢をアピールする
MOS資格取得にチャレンジした前向きな姿勢をアピールできれば、高評価につながります。なぜなら、難易度の低い資格とはいえ、自分のスキルを高めるために勉強したという点は面接官の心に響くからです。
面接でパソコンスキルについて聞かれたら、以下の例文を参考にアピールすると良いでしょう。
パソコン操作は問題ありませんか?
前職は販売職でパソコンを使う機会がほとんどありませんでした。
しかし、キャリアの幅を広げたいと思い、独学でMOS資格取得に挑戦しました。
資格取得の過程で、関数やピボットテーブルを使ったデータ分析や効率的な資料作成スキルを習得し、資格取得後は、数字に基づいた店舗の改善提案ができるようになりました。
この経験を活かし、御社においても業務効率化やデータ活用に貢献したいと考えています。
①スキルアップのためにMOS資格への挑戦を決めたこと、②勉強して具体的に身についたスキル、③身についたスキルを具体的に活かせた場面、④入社後に貢献できることをアピールしています。
難易度の低い資格でも、前向きな姿勢をリアルな体験談に絡めて語ることができれば、充分評価につなげることができます。
例文:自己管理能力をアピールする
MOS資格に合格するため、計画を立てたことや勉強時間を確保したことなど、自己管理能力をアピールできれば、高評価につながります。
面接で長所や自己PRを聞かれたら、以下の例文を参考に語ると良いでしょう。
長所を教えてください。
私には自己管理能力があります。
MOS資格の取得にあたり、計画性を持って学習を進めました。具体的には、まず学習期間を3か月と設定し、週単位で目標を立て、毎日取り組むべき内容を明確化しました。
また、実務での活用を意識し、関数やピボットテーブルなど重点的に学ぶべきスキルを選定し、学習効果を最大化しました。
現職の繁忙期でしたが、一日のタイムスケジュールを見直して勉強時間を確保し、定期的に進捗を見直して柔軟に計画を修正することで無理なく取得することができました。
このように、自分で計画を立て着実に実行していく姿勢は、御社での業務においても必ず活かせると考えています。
MOS資格取得のため、①具体的に学習計画を立てたこと、②仕事に活きるスキルを重点的に学んだこと、③忙しくてもスケジュール見直して勉強時間を確保したこと、④入社後に貢献できることをアピールしています。
難易度が低いとはいえ、スキルアップのために自分を律して努力したことは充分なアピール材料になります。
MOS資格の最大のメリット|実務スキルが確実に身につく
MOS資格の最大のメリットは実務スキルが身につくことです。なぜなら、MOSは多くの企業で使われているExcel、Word、PowerPointの操作を学べるからです。
私はExcel、Word、PowerPointのOffice系ソフトに関しては15年の実務経験があります。しかし、最近MOSを勉強し始めて、今まで当たり前に行ってきた表作成や、当たり前に使ってきた機能が、いかに効率の悪い作業だったかを痛感しています。
自己流でパソコンスキルを身につけることは危険です。なぜなら、他に効率のよい操作方法が存在するのに、使いこなせていると勘違いして気づけなくなるからです。
その点、MOS資格を勉強すると、順を追って確実に実践スキルを身につけることができます。転職後も自信をもって、パソコンを扱えるようになるでしょう。
資格も取得できて、パソコンスキルも身につく。最も効率の良いスキルアップの手法と言えます。
MOS資格は独学で取得可能
MOSは難易度の低い資格です。そのため、独学でも充分に合格を目指せます。
独学の場合、費用がほとんどかかりません。MOS資格を書籍で勉強する場合、参考書1冊のみで対策可能です。
参考書1冊のみなので、費用は3,000円もかかりません。また、短期集中で勉強すれば、わずか1ヶ月で合格を目指せます。
ハードルを上げず、お気軽に資格取得を目指してみると良いでしょう。
独学に最適なテキスト
パソコン初心者の方は特に、MOS対策のテキスト選びは非常に重要です。なぜなら、テキストの選択を誤ると、勉強の効率が非常に悪くなり、合格が遠ざかるからです。
パソコン初心者の方は、以下の3つのポイントでテキストを選ぶと良いでしょう。
・最短で合格を目指せる
・基礎力から応用力までしっかり身につく
それでは、3つのポイントに合致するテキストは以下の記事でまとめています。ぜひ、参考にしてください。
まとめ
MOS資格が役に立たないと言われる理由(デメリット)と転職で活かせる方法(メリット)について解説しました。
・資格そのものではなく、資格取得までのプロセスをアピールすると評価につながる
・MOS資格は実践スキルが身につく
MOS資格は決して無駄ではありません。現場で即使えるパソコンスキルが身につきます。また、アピールの仕方しだいで転職で有利にもなります。
パソコンスキルを身につけるなら、MOS資格の勉強も検討してみましょう。